根管治療の流れ

根管治療は、歯の内部をきれいにし細菌感染を防ぐ、とてもデリケートな治療です。


また歯の内部の形は人によって異なるため、高い技術が必要とされます。


そのため根管治療には長い時間が必要とされます。


どんな治療が行われているのかわからない、何回も通ってるのに治療が終わる感じがしない。


そのような状態が続くと、とても不安で精神的にも辛いかもしれません。


歯の内部を扱うデリケートな治療なので、精神的に安定した状態で治療を受けていただくことが大切だと思います。


ここでは根管治療が時間のかかる理由と根管治療の大まかな流れを簡単にご説明させていただきます。


また、具体的な治療時間や治療の経過に関しては、かかりつけの医師にお尋ねください。


根管治療が時間のかかる理由
根管治療は細菌との戦い
 根管治療の目的は、歯の内部の根管に侵入した細菌を除去することです。
 治療後に細菌が残ってしまうと意味がないので、徹底した消毒を行う必要があります。
 そのため治療の経過にあわせて何度も消毒を行うため時間がかかります。


歯の形や根管構造の複雑さ
 歯の形は人によって異なり、内部の根管の形も異なってきます。
 また、根管の形は歯の種類によって異なります。
 そのため状況に応じた治療をしなければならないため時間がかかります。


直接内部を見ることはできない
 最新の医療器具を使用しても、患部を直接目で見ることは困難です。
 そのため、時間をかけて治療することが必要になってきます。

以上の理由で、根管治療の適切な処置には時間がかかることがあります。
治療に時間がかかって不安になった場合は、担当の医師にご相談ください。


根管治療の大まかな流れ
※一般的な根管治療の流れです。症状によっては異なる場合もありますので、参考としてご覧になってください。
治療の準備
 滅菌された器具を使用します。
 また、唾液の中の細菌が根の中入らないように、ラバーダムという医療器具を使用します。
 
虫歯の除去
 虫歯になった部分を削り、歯髄(歯の神経や血管のある部分)まで穴を開けます。

歯髄の除去
 虫歯によって侵された根管内の歯髄を取り除きます。
 専用の器具を使用し、内部を削りながら除去します。

根管の深さの測定
 根管の深さを専用器具で正確に測ります。
 歯根の先端部分を正確に知ることで、感染物の取り残しを防ぐことができます。
 
根管の消毒
 根管の汚れを取り除き、殺菌消毒します。

薬剤の充填
 消毒した根管内に薬をつめて仮の蓋をして殺菌します。
 症状に応じて根管の消毒殺菌作業を何回か行います。

根管充填
 根管を殺菌消毒し、ガッタパーチャとよばれるゴム状の薬を根の先端まで隙間なく詰めて密閉します。
 ※根管充填の方法には、垂直加圧根充法が適しています。

土台構築
 根管に芯をたてて土台を作ります。
 細菌が入らないようにするための防護壁の役目を果たします。

・クラウン装着
 クラウンなどのかぶせを装着します。